選挙区割り見直しが衆院選で決定!どこが変わる?<東京都>

2017年6月、改正公職選挙法で衆議院小選挙区の区割りが見直されました。全国の19都道府県97選挙区について対象になります。この改正公職選挙法による新たな区割りは、2017年7月中旬にも施行されるそうです。

東京では25選挙区中21選挙区で見直しがされました。今回の見直しにおいて、平成32年の見込み人口を基にすると、最も人口が多い東京22区(55万4880人)と最も人口が少ない鳥取1区(27万7569人)と比較すると、一票の格差は1.999倍になります。

 

 

難しい言葉がたくさんでてきましたね。

私も書いていてチンプンカンプンになってきました。

そんな私と一緒に細かくひも解いて行きましょう。

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小選挙区制とは?一票の格差とは?

さて、今回決まった法律は衆議院の選挙についてが対象です。

衆議院はの選挙は、小選挙区制です。

 

小選挙区とは…?

議員定数=選挙区の数で、1選挙区で1名の議員を選出する選挙制度のことだそうです。

衆議院の今の議員定数は、465人ですが、このうち小選挙区制で決まる議員さんは295人です。(比例代表制で決まる議員さんは180人)

なので、全国で295の選挙区があるわけです。

 

ふむふむ。

 

では、なぜ小選挙区制で選挙を行うのでしょうか。

 

小選挙区の長所

  1. 多数派にアピールする(日本人的な)中道的な政党の候補者が有利なので、穏健&安定的な政局になりやすい。
  2. 選挙区が狭いので、選挙する人と候補者の距離が近くなるので、候補者がどんな人物か分かりやすい。
  3. 1つの政党から1人の候補者しか出ないので、選挙費用が少なくてすむ。

 

小選挙区の短所

  1. 選挙区から1人だけしか議員になれないので、落選した人に入れた票は全部無駄になる(死票)。
  2. 少数派の意見は取り入れられにくく、小政党は出来にくい。
  3. 選挙する人と候補者の距離が近いので、買収など悪いことが起きやすい。
  4. 人口の変化によって、選挙区を見直さないといけない。

 

なるほど〜。

日本人には合っているのかもしれないな。

 

一票の格差とは?

もう一つ、よく聞くキーワードがありますね。

 

「一票の格差」です。

この一票の格差とはなんでしょう?

 

「選挙で、一人の議員が当選するために必要な得票数が選挙区によって異なること」だそうです。

 

議員さんが当選した場合、議員さんはその選挙区の有権者全員の代表ということになりますね。

その有権者の人数が、ある選挙区では50万人、ある選挙区では10万人だったら、5倍の差があるわけです。これが一票の格差ですね。

50万人の票の価値が、10万人の票の価値に対して1/5になっちゃうんですね。

こうなると、50万人の人たちはやる気がなくなっちゃいますよね。

候補者の人たちも、50万人の人たちと握手するより、10万人の人たちと握手する方が楽~とか思っちゃったりしそうですよね。

マンモス学校と過疎地の学校のようですね。

一クラス30人のクラスの学級委員選挙と、過疎地の一クラス6人のクラスの学級院選挙。一票の格差は5倍。でも、学級委員の大変さはどちらも一緒ですよね。

 

なので、一票の格差が大きいことは違憲なんだそうです。

 

 

比例代表制とは?

ちなみに、比例代表制というのは、有権者が政党に投票して、その投票率によって各政党が議席を配分して行く制度なのだとか。

衆議院の選挙では、政党があらかじめ候補者名簿を作ります。

投票が多かった政党の候補者名簿の上位の人から当選する制度なんだそうです。

これにより、小政党でも議員になれるし、死票が少なくなりますが、小さい政党がたくさん出来たり、選挙する人と候補者の距離が遠くなったり、選挙する人が候補者を選べなかったりしちゃいますね。

 

両方の選挙制度で、長所短所を補っている感じでしょうか。

 

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小選挙区の区割りをする意味

実は、平成26年に行われた衆議院選挙で一票の格差は最大で2.13倍だったとか。

最高裁判所では、この数値は違憲だったという判決を出したそうなんです。

違憲という判決はなんと、衆議院選挙では3回連続!

これはいかん!と考えた議員さん達はなんとか2倍未満になるようにと平成27年5月に今回の改正公職選挙法という法律を成立させたんだそうです。

 

先述しましたが、最も人口が多い東京22区(55万4880人)と最も人口が少ない鳥取1区(27万7569人)と比較すると、一票の格差は1.999倍。

これなら、違憲じゃないですね。

 

2017年6月改正公職選挙法で衆議院小選挙区で見直される区割り

今回の区割りでは、全国の19の都道府県が見直されています。

この中で青森・岩手・三重・奈良・熊本・鹿児島の6県が1つずつ小選挙区が減っています。0増6減というそうです。

さらに、北海道・宮城・福島・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪・兵庫・愛媛・福岡・長崎の13都道府県では、区割りの位置が変更されているそうです。

つまり、前回応援していた候補者の人が隣の選挙区で選挙に出ているかもしれないということですね。

今回の区割りが見直される選挙区は全部で97選挙区で、小選挙区制が導入されてから最も大規模な見直しなんだそうです。

 

 

 

次の衆院選の東京都での小選挙区制の区割り見直しはどうなるのか?

 

さて、では東京での区割りはどうなっているのか見てみましょう

今まで東京は各区が選挙区と一緒ではありませんでした。

大田区、世田谷区、練馬区、足立区、江戸川区の5つの区は分割されていました。

今回はさらに、新宿区、中央区、台東区、品川区、目黒区、中野区、杉並区、豊島区、板橋区が新たに分割されるんだそうです。

 

では、細かく見てみると

1区:千代田区・港区・新宿区

2区:中央区・文京区・台東区

3区:品川区・大田区(調布地区)・島しょ部

4区:大田区(蒲田・大森地区)

5区:目黒区・世田谷区(南東部)

6区:世田谷区(北西部)

7区:新宿区・中野区

8区:杉並区

9区:練馬区(中西部)

10区:豊島区・練馬区(東部)

11区:板橋区

12区:北区・足立区(西部)

13区:足立区(中等部)

14区:墨田区・荒川区

15区:江東区

16区:江戸川区

17区:葛飾区・江戸川区

18区:武蔵野市・府中市・小金井市

19区:小平市・国立市・国分寺市・西東京市

20区:東村山市・東大和市・清瀬市・東久留米市・武蔵村山市

21区:立川市・昭島市・日野市

22区:三鷹市・調布市・狛江市・稲城市

23区:町田市・多摩市

24区:八王子市

25区:青梅市・福生市・羽村市・あきる野市・瑞穂町・日ノ出町・檜原村・奥多摩市

 

 

この25区のうち変更していない区は、9、15、18、20区だけなんだそうです。

21の小選挙区は、なんらかの入れ替えがされています。

 

さて、次の衆議院議員の選挙はいつかのか…

今の議員さん達の任期満了日は平成30年12月13日です。

それまでは、少し時間がありますね。

その前に総理大臣が「解散!」って言っちゃったら、任期の途中でも解散して選挙できます。今の政局では、いつ解散になってもおかしくないんだとか。

心づもりはしておかないといけませんね。

 

とりあえず、自分の選挙区がどこになるのか確認して、候補者を調べておこうと思います。

人となりを知れるのは小選挙区の長所ですもんね。

 

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