問責決議案と不信任案の違いをわかりやすく解説!衆議院・参議院でも違うの?

問責決議案と不信任案の違いをわかりやすく解説します。

問責決議は参議院のみで使われます。不信任案は衆議院独自のものです。

問責決議案が参議院で発案されるとどうなるの?不信任案が衆議院で発案されるとどうなるの?

問責決議案と不信任案の違いを、確認していきしょう。

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問責決議案とは?

問責決議案という言葉を聞いたことが、ありますか?

問責=責任を問うという意味です。

 

問責決議案

読み方:もんせきけつぎあん 別名:問責

参議院において、閣僚についてその個人責任を問うための決議である

問責決議」を行う議案のこと。 しばしば単に「問責」と記述されることもある。

Webilio-www.webilio.jp/参照

 

とあります。 内閣総理大臣をはじめ、その他の大臣に対して責任を問う案。ということです

内閣の問題行動や問題発言などがあった時に発案されます。

その行動や失言をした人に「あなたは閣僚として資質がない!」

との意見を述べて内閣そのものの責任を問うのです。

 

内閣不信任案とは?

 

内閣不信任案

読み方:ないかくふしんにんあん 別名:内閣不信任決議案

国会で、内閣対す不信任表明する議案

衆議院に内閣不信任案が提出され、議会可決された場合は、

10日以内内閣総辞職もしくは衆議院解散が行われなければならない

Webilio-www.webilio.jp/参照

 

とあります。

内閣不信任案も問責決議案と同様の意味があります

不信任とは信じ任せることができない。という意味です。

内閣閣僚の資質を問い、内閣を退陣させる目的で発案されます。

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問責決議案と不信任決議案の違いはなあに?

 問責決議案というのは、参議院でのみ使われるものです。

先ほども少し説明しましたが、内閣の閣僚の資質を問い、内閣の総辞職を求める議案です。

しかし、法律としての拘束力はありません。

問責決議案が参議院で可決されただけでは、すぐに、内閣総辞職にはならないんです。

 

内閣不信任案というのは、衆議院だけで使われる議案です。

内閣不信任案が衆議院の半数以上の賛成の場合、内閣は必ず総辞職の方向に向かいます。

このことは憲法69条に定められています

 

問責決議案の発案、発議の流れをみてみよう

  1. 問責決議案が発案される                
  2. 11人以上の賛同を得る                       
  3. 参議院に問責決議案として提出                     
  4. 可決                    

問責決議案が可決しても、内閣総辞職は決定ではない。

 

問責決議案にかけられた内閣はあるの?

福田康夫、麻生太郎、元総理大臣は、参議院で問責決議案が可決されました。

しかし、両名共に、可決後にすぐには辞職しませんでした。

福田氏は3か月後に辞職、麻生氏は1週間後に衆議院を解散しました。

 

また、参議院では衆議院与党が少ないという「ねじれ国会」と呼ばれるときがありますよね。

その時は参議院では多数派の政党が、現政権を追いこむために使われることも多くあるようです。

1998年民主党は参議院の問責決議案で9名を可決させました。

法的に拘束力がないといえ、決議後すぐにではありませんが、4名が閣僚交代となったんですよ。

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不信任決議の発案から内閣総辞職までの流れをみてみよう

内閣不信任決議案は、衆議院の51名以上の賛同があると、衆議院に提出されます。

議会で、衆議院の過半数が賛成すると可決となります。

そして、10日以内に内閣総辞職をするか衆議院を解散しなければなりません。

 

(1)不信任案決議のあと内閣総辞職が決定した場合

  1. 内閣不信任案が発案される
  2. 衆議院で51名以上が賛同する
  3. 衆議院で過半数が賛成する
  4. 内閣不信任案可決
  5. 内閣総辞職(10日以内に内閣総辞職か衆議院解散が決定する)
  6. 新しい総理大臣が指名される
  7. 新内閣発足

 

(2)不信任案決議のあと衆議院解散の場合

  1. 内閣不信任案が発案される                             
  2. 衆議院で51名以上が賛同する
  3. 衆議院で過半数が賛成する
  4. 内閣不信任案が可決                          
  5. 衆議院解散
  6. 総選挙
  7. 特別国会
  8. 内閣総辞職
  9. 新しい総理大臣を指名
  10. 新内閣発足

 

内閣不信任案可決後に内閣総辞職がすぐ決まる

不信任案可決後に衆議院解散、総選挙の後に内閣が総辞職する

と内閣総辞職までに、2通りの流れがあります。

 

可決された不信任案はあるの

過去には4回、不信任案が可決されたことがあります。

  • 1948年12月23日:第二次吉田茂内閣
  • 1953年3月14日:第四次吉田茂内閣
  • 1980年5月6日:大平正芳内閣
  • 1993年6月18日:宮澤喜一内閣

 

の4回です。いずれも内閣総辞職ではなく、衆議院解散が行なわれました。

そして、衆議院総選挙を経て新内閣発足となったんです。

 

問責決議案と内閣不信任案の違いは、わかってもらえましたか?

どちらも、今の内閣に抗議する案ですが、大きな違いは憲法にあるか、無いかです。

不信任案には決定力があります。

衆議院で内閣不信任案が審議されている時は、参議院でも問責決議案が提出されている様です。

ニュースなどで、問責決議案、不信任案と耳にしたら、ぜひこの記事を参考にして下さいね。

 

 

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